宅地建物取引士は何をするの?

宅地建物取引士は、1958年に創設された国家資格で、主に不動産取引の円滑化や購入者の利益を保護する事務を行います。不動産取引は、高額な取引なうえ手続きも複雑であるため、不動産の販売者は取引の重要事項の説明を購入者に対して行う必要があります。その際に説明をしてくれるのが宅地建物取引士になります。

宅地建物取引士にしかできない3つの業務とは?

不動産の購入などの宅地あるいは建物の取引は、複雑で法律もたくさんあるため、取引関係の知識に専門性を持つ宅地建物取引士にしかできない業務があります。以下に紹介していきます。

重要事項の説明
宅地建物取引士は販売者と購入者の取引が成立する前に、購入者に物件と契約内容に関する重要事項が書かれた書面について説明を行います。購入者に分かりやすく、誤解を生まないように説明することが義務付けられています。確認事項ですが、現在では300を超える項目があります。

重要事項説明書への記名、押印
宅地建物取引士は、重要事項を説明する必要があるのですが、その説明に対する責任の所在を示すために、重要事項説明書へ記名、押印をする必要があります。この記名、押印がなければ不動産取引を完了することが出来ません。

契約内容記載書への記名、押印
不動産取引の際には、後々の紛争を防ぐために契約書というものが発行されます。宅地建物取引士は、その内容について不正や誤りがないかを確認し、その責任の所在を示すために契約書に記名、押印をする必要があります。これも不動産取引を完了させるために必須の条件になっています。契約書に関しては、重要事項説明書のように宅地建物取引士からの説明は必須ではありません。